ナザレ | ナザレは無名の小さな村だった。 |
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イエス・キリストはベツレヘムで生まれたと言われています。しかし、その誕生から少年と青年時代にかけての詳細は明らかではありません。ルカによる福音書2章41節〜42節に「両親は過越祭には毎年エルサレムへ旅をした。イエスが十二歳になったときも、両親は祭りの慣習に従って都に上った」とあり、イエスの少年時代の貴重な記述です。 少年イエスが両親と共にエルサレムに行ったのはユダヤ人の大事なつとめとしての過越祭を守るためですが、それと同時にイエスのバル・ミツバを守るためと考えることが出来ます。バル・ミツバは「成人式」です。バルとはアラム語で「子」を意味し、「ミツバ」はユダヤ教の律法の戒律を意味します。つまり律法を守る責任が生じる年代のことです。今日のイスラレルでは13歳になるとバル・ミツバの儀式が行われています。 イエスの少年時代や青年時代のことは福音書の各所を通して推測する以外ありません。その中で、一つだけ明らかなことはイエスは聖書的に言うなら「生まれはベツレヘム、育だちはナザレ」なのです。 |
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その証拠に旧約聖書には名前が1回も出てきておりませんし、また当時の歴史家ヨセフスの著書にも名前が出てきていません。また、ユダヤ教のタルムードにも名前が出ていないと言われています。その点で、イエスが家族で生活した時代のナザレは無名の村だったのです。 それではナザレは僻地寒村かというと、そうではないのです。その理由の一つにイエスはよくガリラヤ湖に行きました。当時のガリラヤ湖周辺は肥沃であることから農業、またガリラヤ湖の漁業、それと交通の要所として商業が盛んでした。ガリラヤ湖までナザレから歩いて1日の距離です。 |
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新松戸幸谷教会牧師 吉田好里 |
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