2017/04 | 子育て |
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若い母親が乳児を前に抱いている姿を時々目にします。筆者が子ども頃母親に「おんぶ」されたことを記憶しています。また自分の子どもを育てている時に妻がおんぶして家事をしたり、外出していました。今そのような姿を見る機会が少なくなりました。背中に抱くのと前に抱くのとでは、どのような違いがあるか詳細は分かりませんが、一つ言えることは前に抱いている場合は子どもの顔が見えることです。これは母親にとっても子どもにとっても精神的には落ち着くことでしょう。 筆者が子どもを育てている時にスポック博士の育児書に「親ってなんだろう」がありました。はじめての子どもをどのように育てるのかは暗中模索です。その本に「両親のこまやかな愛情を受けて育った子どものうちには、それに答える愛が生まれます。その結果子どもは親たちのような、ちゃんとした大人になりたい、親たちを喜ばせたいと思うようになります。子どもをうまくコントロールし、善導する主な影響力は、この親の愛です。子どもの間にこうした相互的な絆をもっていない場合、親は無力です」と書いてありました。 スポック博士は両親のこまやかな愛情で育った子どもは親や周りの人々を喜ばせることを考える、しかしそうでない子どもは親や周りの人を喜ばせないし、協力的でもない、悪ふざけして目立ちたがるとも言っています。子どもを育てていく過程で大切なことは子に対する親の愛情です。親の愛情と言っても盲愛溺愛は困ります。スポック博士は親は子供に対して社会で責任を持って生きるように育てる、その場合「親が模範となり、誠実に努力すること、子どもにたいして一貫した態度で接すること、自信を失わず、かつ子どもを尊重する態度を捨てず、しかし必要なら躊躇せずに罰すること」だとも言っています。 子供には親の生き方が表れてきます。それだけに親がしっかりとした生き方をしなくてはなりません。そのことが親の子に対する愛につながってくるのです。子は親から、自分がかけがえのない存在とわかれば、当然愛されていることがわかります。それがわかれば、どのようなかたちにせよ、子供はその愛に答えようとします。そのために親がしっかりとした人生観、価値観、倫理観を持つことが必要です。何よりも誰かに、それは「神に育てられ成長」してきたことを覚えることです。 |
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新松戸幸谷教会牧師 吉田好里 |
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