| 2017/12 | 流行に左右されないもの |
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電車に乗っていて気付いたことは七人座っている人の内数人がスマ−トフォンで何かを見ていると言うことです。何を見ているのだろうと思い続けていましたが、最近混み合った電車の中で、偶然にも隣の人のが見えてしまいました。ゲ−ムをしている人、耳にイヤホ−ンをしてドラマか、テレビかを見ている人、メ−ルを見ている人。電車の中は車両という箱で、限られた空間です。その中で何をしようが、その人の自由です。 筆者が学生の頃、混み合った電車の中で見やすいように折りたたんだスポ−ツ新聞を見ていた人、あるいは新聞、週刊誌等を見ていた人が多かったように思います。その後はゲーム機を手にした人たちがいたことを記憶しています。 筆者は電車の中では広告がたくさんあるので、その一枚一枚を見ています。個性があって、とても面白い。またすいている時は前に座っている人たちを見ています。人が身につけているものを見ていると、今どのようなものが流行しているのかがよく分かります。その意味で電車の中は、今の時代を反映しています。いわゆる世相を映し出しているのです。そのように考えると五年後、１０年後はどのようになるか。わたしのような素人には分かりませんが、何となく興味が出てきます。時代を先取りしている人たちは、すでに読み込んで準備していることでしょう。 そのような中で、忘れてはならないことがあります。流行を用いることは、その時代に生きているのですから当然としても、それに振り回されないことです。流行に流されるのではなく、流行を上手に読み取り、用いることです。その場合大切なことは個性です。個性は、その人しか持ちえないものです。自分の個性を知って、今はやりのものを持つ、そこにその人の個性が浮かび上がります。内側から滲み出る人間性、それがその人の真の美しさになるのです。 その場合、どう生きるかが問われます。 イエス・キリストは当時のユダヤ社会の中で自分しか語りえない言葉を語りました。言葉は個性です。キリスト者は、その時代で自分の信仰を語ります。時代がどのように変化しても、その信仰は変わりません。流行を上手に用いることはあっても振り回されたりはしません。そこにキリスト教の個性と強さと美しさがあります。 |
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| 新松戸幸谷教会牧師 吉田好里 |
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