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日本キリスト教団 新松戸幸谷教会

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コラムcolumn

人生の扉

2013/12 心に響くことば
心に響くことば

 海外に行って思うことは「言葉」の問題です。言葉が分かれば、その国の人々と意志疎通が図れもっと理解出来る、行くたびにそのように思います。

 旧約聖書の創世記の11章に「バベルの塔」の物語があります。人間は「石の代わりにれんがを、しっくいの代わりにアスファルトを用いて天まで届く塔のある町を建て、有名になろう」としました。「そして、全地に散らされないようにしよう」としました。そのことを知った神様は「直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられないようにしてしまおう」としました。言葉による意志疎通が出来なくなった人々は塔の建設をやめました。

この話は当時の最高の技術力を用いて天まで届く塔を作る、ということで人間の高慢さを打ち砕くために言葉を混乱させた、そのように理解出来ます。

 確かに、人間は技術力を高めてきました。塔として日本は(塔としては  トリ)世界一の高さをもつ634Mの「スカイツリ−」を作りました。高いビルも林立しています。このようなものを建設するための技術力は日進月歩です。

 技術や科学の進歩によって、わたしたちの生活は便利になりました。もの凄いスピ−ドで変化しています。問題は、その恩恵に預かるあまり、それに慣れきってしまい心の豊かさ失っているのではないか、そのように思えてなりません。それは言葉の喪失です。

 人間は言葉によって互いの意志疎通を計っています。その面で言葉は、とても重要です。ある人が「人生の半分は言葉で成り立っている。それは単なる伝達や表現の手段ばかりではなく、人の心をとぎほぐし、生きる希望を与えてくれる」と言って「人生の半分は言葉だけれども、半分は心のことばだ」と言っています。「心のことば」という表現に痛く感動しました。それは「心に響くことば」と言うことでしょう。技術の向上とその恩恵に預かることはよいことですが、同時に心に響くことばを語りたい。

 新松戸幸谷教会牧師 吉田好里


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